第三十六回 宇宙はパリの夢を見る

最近元気がなくて……とこぼしたところ、巌窟王ナイト」
を開いてもらってしまいました。





食料をたくさん据えたテーブルを前に、「巌窟王」を一気に十話くらい見る。

それだけです。




選ばれた食べ物の数々・内訳:


・生ももジュース

ジャンヌダルクというチーズ

・焼きプリン

・みかん缶

・ウォーカーズのクッキー

・レモンのタルト

・生ハム

・クラッカー

・インスタントのスープ

・インスタントのミルクティー

六条麦茶

・ワイン






多少のトラブルもありながらも、


「アルベールはどこまでアホなんだ」

「伯爵、また『顔色がお悪いようですが……』って言ってる」

「フランツ萌え」

「ベルッチオ萌え」




滞りなく見終わった頃には夜明け前でした。









「愛」
「誇り」
「毒」
「情事」
「破滅」
「復讐」
「ボンソワー」
「婚約者」
オペラ座
「アルベールさんは伯爵のことがお好きなんですね……」

など、格調高い世界にどっぷり五時間浸かった結果、人見広介は、「ストレス」というふた文字を忘れておりました。







忘れるために一度だけ (ハーレクイン・ロマンス (R1827))

忘れるために一度だけ (ハーレクイン・ロマンス (R1827))