第三十回 浅草橋での葛藤
大漁大漁の図。
半月前の話になりますが、同人誌の即売会に行ってきました。
京極、有栖川など、ミステリのオンリーイベント。
(以下、上のような複数のオタク専門用語が登場しますので、わからない方は辞書を引きながらお進み下さい。載ってる訳ねーけどな! YA−HA−!!)
お目当ては、二年前から日参していた関口可愛がりのサークルさんなどなど。むふふ。
しかし、改札を出た途端迷子になって(泣)、
Googleの地図をグルグルひっくり返しながらどうにか進んでいたんですが……
道の向こうからいかにもそれっぽい方々が!!
ヤター!
当日は、一つの建物内で複数のイベントが開かれていたようで、小さなビルながらなかなかの混雑ぶり。
実を言うと、東京に出てきてから初めての即売会だったので、ちょっと緊張していました。
都会のオタクの人は、おしゃれさんが多いって本当かな、とか。
東京ルールを知らないと淘汰されるんじゃないかとか。
犯罪都市ネオ東京の同人界はヤバすぎるのではないかと……。
でも杞憂でした! みーんなオタクだった
なぜかパンク系のファッションが多いのがちょっと不思議な感じがしましたけど、上ではゆずのオンリーイベント、階下ではジャニーズ関連のイベントが開かれていたのをかんがみれば、まぁそういうものかー、といった感じ。
さて、エレベーターで会場へ向かう私の胸の中は、まるで何か黒ミサに行くみたいな覚悟で一杯だった訳ですけど……。
会場はいたってふつうでしたよ。文化祭みたいな感じ。
お目当ての本も皆買えたし、(緊張のあまり声が出なくなったり、「いつもHP見てます!」としか言えなかったりしましたが。挙動不審な客だったろうなぁ……)
もうイベント始まって二時間くらい経つのに、コピー本せっせと作っている人たちを見て、すげーなぁ……と思ったり。
それよりも、あんまり広くないスペースを回っているうちに思ったのは、
もし自分が売っている側で、お客さんが来て、自分の作った本を眼前で立ち読みされて、そんで買ってもらえずに立ち去られたらきっと泣くなぁ…………。
ということでした。
だって、お客さんとの距離、机一個分しかないんだよ!?
売り手の人たちって、へこんだりしないのかな、大丈夫かな……。
それとももはや、悟りの境地にいたりするんじゃないだろうか。
なので、いつも巡回しているサークルさん以外の所は、前を通り過ぎるのみで、立ちどまることも出来ませんでした……。
チラッと見て絵が好みだな、と思っても、聞く所によると
というケースも多いらしいので、「ちょっと中を見てもいいですか?」の一言がどうしても発せられませんでした。
こういう時、どうしているのか、経験者の方にお聞きしたいものです。
人見広介は、いつかはなんか小さくてもいいから、こうやって何か本を出すんだ、と心に決めていたのが、ちょっぴり揺れそうです。
- 作者: 高田好胤
- 出版社/メーカー: 講談社
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