第百六十二回 守ってちゃん


気がついたら煙草の箱の積み上がる速度が、二倍になっていました。
成人済みのワガママな甘ったれがオシャブリの代替品にするという煙草。
私はゆっくり小さくなっていってるのかな?


言われてみると、少し昔から、有袋類への憧れがボンヤリ生まれてました。
誰ぞの胸ポケットへ小人と化して入り込み、いっさいの自立心を投げ出して
安穏と外の世界を眺める。
学生の頃にはなかった妄想です。
私の中での、理想であるとか、安寧であるとかの概念が形質を変えつつあるみたい。


なにやら夢占いじみてきましたが、たぶん、たぶんなんですけど、
今、自分を何かの矢面から守っている外皮が、生成時から持っていた亀裂、
それが目に見えるほど大きくなったからじゃないかな、と思います。


ワガママで甘ったれですので、そのへんは何とも。
煙草をくわえながら、新しい外皮を探さなきゃ。
近頃はそんな事を考えています。




現代病・生活習慣病はミネラル不足が原因だった
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