第百六十回 それは私である
何かに触れなくちゃいかんなーと思ったんですよ。
それは、ギラギラしていて、
こっちまで染められそうな、強い力を持ったもの。
それによってなし崩し的に、自分が変わらないかなあ、
なんて事を思ってるんです。
外の世界で起きていることを、教えてもらったりするのは、
すごくいい刺激になりました。
今の私がいるのは、極東越えてさらに遠く、底の底のような
場所なんだけれども、それなりに幸せで、それでも、
多くの人から見ればわりと崩れた所です。
他人に迷惑がかからない範囲で幸せに生きていきたいけれども、
外からの情報が入ると、ふと、今自分のいる場所が、
「客観的に」……ようするに、「大部分からの」目で、
見えるようになって、それで、奮起したりするわけです。
それは、はたしていいことなのか。
「客観的に」見るのは大事だけど、それなりに幸せではなかったと、
気づいてしまった私は、明日化粧品を買いに行きます。
アクア絶対領域―BLオリジナルアンソロジー (Level.4)
posted with amazlet on 06.12.22