第八十七回 書の心

ヘタウマってあるじゃないですか。




手作りの紙で、なぜか割り箸みたいな棒の先っぽに絵の具つけて、(あれって何?)
ボタボタ液漏れさせて(あれってわざと?)


中央にババーンとの絵(ご開帳)とかがあって





庭の栗が割れました。


栗という字は



西の木と書くんだなぁ 



せつこ」






とか……



だからもうホントに



だからなに?


みたいな困っちゃうアレら


(よくわからない人は「絵手紙」などでググってみるといいと思います)



そんで、その紙は手透きか! 江戸か!!


世間様では「ヘタウマ」よりも「」っていうらしいですね。



でも他に言いようがないって事に気が付かな……くてもいいんだよ、

人間だもの。みつを







いくつになってもその味がわからない書道。





そうそう、「書道」と聞くと思い出すのが、部活の先輩、Mさん。



吉野家マクドナルドを食べると壊れる胃袋を持ち、


(それ何て貴族?)




今年の卒業生(私とか)の色紙の寄せ書きに「馬鹿野郎」と書いた上



なんか象形文字のような人間? みたいなものを描き、



後輩を容赦なく「平民」と言い飛ばす




カリスマ的な存在


です。
はっきり言って女子は全員参ってるね。





だから書道っていうのはそういう変わった人のおたしなみ? か? みたいに思えてね。



でもねー、尻込みしても始まらないので、
私も絵手紙っぽいものをやってみようかと(フォトショで)思い立ちました。



なにげない日常の中で、


ふっと気に障った心に留まった事を、


ひと筆ひと筆気持ちをこめて大切な人たちへ向けて綴れば、


手作りのあたたかみに溢れた自分だけの


オリジナルで激レアでヤバヤバな



世界に一枚しかないプチアート



あ……吐きそう。


宇宙語で言うとチラシの裏






そんで



「感動しました」



「素朴さの中で現代人が忘れかけていた何か


思い出させてくれます」




「あと10回見ます」





「 D V D 買 い ま す 」







とか言われる訳ですよ。









マウスで字を描くのは意外と大変でした。










フォトショップでヘタウマ書道」


これ、人見広介の密かなマイブームです。




味、出てますかね?






わたしの味 選びに選んだ80のレシピ (集英社ムック)

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